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Ⅲより良い工程計画(工程設計)をするために
柔軟性、汎用性のある工程づくり
多品種製品、波のある生産量に対応できると、全体最適に繋がります。また、将来的に長く使用できる工程かという視点も大切になってきます。
事例
生産変動によって生じる課題を工程計画で解決する
量産を開始した後に、需要と供給のバランスが崩れ、生産量の変動が大きい場合、様々な問題が想定される。工程計画において生産量に柔軟に対応できるラインを検討することで、生産変動に強いラインを構築することにつながる。
(例)生産量が半分になった場合に生じる問題点
- 設備稼働率の低下(100%⇒50%に低下)
→貴社の投資を100%活用できなくなる - スペースの無駄
→生産変動に対応してない既存の設備ではスペースが無駄になる - 作業者の無駄
→工程が離れていて、作業組み合わせが困難。実作業時間が減り無駄になる
■変動前イメージ
つまり、生産変動前後で、人は減らない、ロボットも稼働率が落ちているが他には転用できない状態である。
これを工程計画(工程設計)で解決する。
解決手段の一例として、AGVを導入し、治具に部品をセットすると、AGVが工程に運搬し、加工が完了したら作業者のところに戻ってくるようにしておく方法が考えられる。
こうしておくことで、減産で生産量が半分になった場合には、A・Bの両部品をひとつの工程で生産することができるため、空いている作業者・AGV・生産工程を使って別の部品を生産することができる。
■改善例(変動後イメージ)
このような工程を実現するには、工程①と工程②のロボット設置誤差を補正するなど、実装面での技術力も重要である。つまり、工程計画を行う上では、実装する力を考慮することも必要と言える。